接続駅名 伊賀鉄道・上野市駅 ←→ JR・大阪駅/地下鉄・東梅田駅 他
おすすめ度 (気が向けばどうぞ!)
利用しやすさ 関西本線・伊賀上野駅は経由しないので要注意。
地図 上野市駅付近> Mapionの地図を開く
時刻表

・高速バス(近鉄バス・三重交通共同運行)
運賃:\1,500、所要:約2時間、1日6往復運行。

【近鉄バス株式会社】
http://www.kintetsu-bus.co.jp/

高速バスの空席照会・予約は、コンビニ決済なら発車オーライネット、クレジットカード決済ならバスぷらざ(日本旅行のサイト・旅ぷらざ内)が便利です。

訪問日 2008年2月10日(上野市駅前(上野産業会館)から大阪駅前まで乗車)

上本町910発−(近鉄特急)→伊賀神戸1009着/1012発−(伊賀鉄道)→上野市1038着−(ハイキング・市内散策)→上野市駅前1840発−(近鉄バス)→大阪駅前2028着

乗車記

新大阪で仕事をしていた頃、時々、車体にユーモラスな忍者のイラストが描かれたバスが通っているのを見かけたことがあった。「新大阪←→伊賀上野」と書かれていたので、「そんなルートのバスもあるのか」と、ちょっと利用してみたい衝動に駆られた。といっても実際に利用する機会もなく忘れてしまっていた。

今年になって、友人の誘いで近鉄主催の「酒蔵みてある記」という、いわゆる”駅からハイキング”に参加することになった。上野市の大田酒造という酒蔵を訪ねるハイキングで、甘酒のふるまいもあるという。その友人も「忍者バス」のことが気になっていたらしく、それに乗ることも目的のひとつだという。

ハイキング前日の2月9日土曜日。全国的に大雪の荒れた天気で、大阪市内でも11年ぶりに5cmの積雪が観測された。Webでバスの運行状況を調べてみると、やはり運休となっている。明日は大丈夫か?

翌朝、晴れてはいるが薄っすらと雪が残る中、新大阪へと向かった。忍者バス…ではなくて「忍者ライナー」というのが正式名称なのだが、このバスは新大阪始発で大阪梅田を経由して上野市へと向かうルートである。ちなみに新大阪駅のバス乗り場はわかりにくいので、もし利用される場合は事前に近鉄バスのHPで乗り場を調べておくことをオススメします。新大阪を発着する主なバス会社としては、(1)神姫バス・JRバス、(2)阪急バスとその共同運行バス、(3)大阪空港交通(リムジンバス)、(4)大阪市営バス、(5)近鉄バス・三重交通、の5つがありますが、乗り場が全く異なるので迷ってしまうとかなり慌てます。実際、慌てている人をよく見かけます。JRや地下鉄の改札前に全てのバス乗り場を示した案内図を設ければ問題は解消すると思うのだが…。

凍った歩道橋の階段を恐るおそる降りると、伊賀上野行きのバスが止まっていた。やれやれと思ったのも束の間、バス停の標柱に「2/10運休」と書いてある。運転手に聞いてみると、途中の道路が通行止めになっているらしく、運行できないとのこと。後からやってきた友人と相談して、往路は難波から近鉄と伊賀鉄道を乗り継いで上野市駅まで行くことにした。久々に近鉄特急で鉄道の旅。車窓にはここが関西だとは思えない雪景色が広がっている。「あーやっぱり列車の旅はいいねぇ〜」といい気分に浸っていたら、もう伊賀神戸駅に到着。ここで伊賀鉄道に乗り換える。

2007年10月に近鉄伊賀線は伊賀鉄道に移管された。それに伴って、漫画家の松本零士氏がデザインした忍者をイメージしたラッピング列車が登場したらしいのだが、私たちが乗った車両は近鉄の塗装のまま。忍者のステッカーが貼ってあったりするがインパクトに欠ける。途中駅の行き違いでその忍者列車を見ることができたが、車両正面にリアルに大きな目が描いてあってちょっと怖い。側面に猫の絵が描いてあるのがまた謎であった。とにかくインパクトは抜群と言えよう。

伊賀市駅で下車して駅前でハイキングのコースマップをもらう。伊賀上野はかつての街道筋の面影を濃く残しており、且つ、駅前や商店街のあたりなど昭和の風景が今も生きている。意外に思ったのが銀行の多さ。地方銀行の支店を数多く見かけた。かつてはこの地域の金融の中心だったことをうかがわせる。

2時間のハイキングののち、目的地の大田酒造に到着。日本酒は得意ではないが、利き酒ということでいくつかの銘柄を試してみた。それから酒蔵の中も見学させてもらった。静寂と冷気に包まれた酒蔵の中は、まるで異空間。凛とした空気を感じます。

ハイキングの終着地・猪田道駅から広小路駅へ移動して上野市の中心部を散策。街の規模の割りに銀行が多いということを先に書いたが、同じく美味しそうな和菓子のお店がやけに目に付く。古いお店ばかりではなく、現代風に改装されたお洒落なお店も多い。夕方近くになり日が陰ってくると寒さが堪えてきた。新しくできたばかりのような喫茶店があったので、そこで暖をとりながら帰りのバスの時刻を待った。

帰りのバスは18時40分発。バス乗り場がある上野産業会館の中に土産物屋や売店がある。今では地方でもあまり見なくなったような、なかなかノスタルジーを感じさせる店で、見ているだけで楽しむことができた。

大阪行きのバスが入ってきた。残念ながら忍者のイラストが描かれていない普通のバスだった。乗客数は20名ほど。名阪国道(25号線)=西名阪自動車道=阪神高速道路・扇町ランプを経て大阪梅田に到着。曽根崎の旭屋書店前にバス停があります。途中の休憩はありませんが、車内にトイレがあります。4列シートの車両でしたが、シートピッチが意外とゆとりがあって窮屈な思いはせずに済んだ。渋滞に遭わなかったこともあり、快適なバス旅をすることはできた。運賃も\1,500と安いのがありがたい。伊賀上野駅を経由しないところが乗り鉄としては不満だが、総合的にはお値打ちなバス路線だと思った。それと、伊賀上野という場所が結構おもしろい穴場スポットだということがわかりました。また、機会を作って訪ねてみたいと思っています。

データ 【近鉄ホームページ】
時刻表があります。
http://www.kintetsu.co.jp/

【伊賀鉄道ホームページ】
時刻表があります。
http://www.igatetsu.co.jp/

駅周辺の様子 【上野市駅】
駅前にバス乗り場(上野産業会館)と観光案内所がある。駅のすぐ近くにはあまり商店がありませんが、周辺にいいお店が点在しているので散策がてら歩きまわってみると、いい発見があるかもしれません。
その他の情報
(観光情報)
【伊賀ポータル】
伊賀地域の観光物産の総合情報を提供。
http://www.igaportal.co.jp/