接続駅名 養老鉄道・揖斐駅 ←→ 樽見鉄道・谷汲口駅
おすすめ度 ★★(おすすめ!)
利用しやすさ 運行本数が少ないうえに途中乗り換えがあるため利用しやすいとは言えないものの、名鉄谷汲線・揖斐線の廃線跡巡りには便利なバスです。
地図 揖斐駅付近> Mapionの地図を開く

接続交通手段

時刻表

・路線バス(揖斐川町コミュニティバス(名阪近鉄バス))
揖斐駅〜谷汲山 所要時間 約30分、運賃\200、1日5.5往復。揖斐駅からは谷汲山行きまたは横蔵行きとなります。
谷汲山〜谷汲口駅 所要時間 約8分、運賃\100、1日7.5往復(土休日は夕方の2往復が運休)

【名阪近鉄バスホームページ】
http://www.mkb.co.jp/

【樽見鉄道ホームページ】
http://tarumi-railway.com/

【養老鉄道ホームページ】
http://www.yororailway.co.jp/

訪問日 2011年4月10日(谷汲口駅から谷汲山乗り換えで揖斐駅まで乗車)

大垣715発−(樽見鉄道)→樽見824着/931発−(樽見鉄道)→谷汲口955着/1059発−(揖斐川コミュニティバス)→谷汲山1107着/1205発−(揖斐川コミュニティバス)→揖斐1235着/1243発−(養老鉄道)→大垣1307着/1313発−(養老鉄道)→桑名1420着/1426発−(関西本線)→亀山1507着/1541発−(関西本線)→柘植1606着/1615発−(草津線)→草津1703着・・・
乗車記 春が来るたび、根尾谷の薄墨桜を観に行きたいと思っていた。しかし4月というのは大抵なにかと忙しくて、近所の桜すら愛でる暇がなく悔しい思いをしてきた。今年(2011年)は3月に東日本大震災があり花見自粛ムードが蔓延しているが、こんな時にどういうわけか仕事がひと段落してきた。ここは敢えて行かねばなるまい。

2010年4月10日早朝、樽見行き一番列車に乗るため大垣駅にやって来た。花見シーズンの樽見鉄道は相当な混雑になると聞いていたので万全を期して大垣に宿泊までして臨んだのだが、いざ樽見鉄道のホームへ降りてみると列車は単行だし車内はガラガラ。狐につままれた気分でロングシートに腰掛けた。今年の桜は少し遅れているようで、前日の開花情報によると薄墨桜は”咲き始め”ということだった。人出のピークはこれからなのだろう。

桜の名所・谷汲口駅にて
結局、空席が目立つくらいの乗客を乗せて発車。郊外に出ると満開の桜があちこちで見られた。山間部に入ると開花している割合が減ってきて、終着駅に近づくにつれてほとんどつぼみの状態になってしまった。それだけ山が深いということだろう。

樽見に到着。50分で薄墨桜を鑑賞して戻ってこなくてはならない。駅から足早に歩くこと15分。坂道を登った先にその巨木はあった。これが、私が長いあいだ想い続けた薄墨桜か……。情報の通り、花の数は控えめでつぼみが目立つものの、それでも枝々の先に淡いピンクの霞をまとっているように見える。これもまた好し。ともかく本物を見られたことに満足した。

9時31分発の大垣行は来るときよりさらに閑散としていたが、途中で行き違った樽見行きには立ち客も多く見られた。山を下っていくと今度は徐々に五分咲き、七分咲きと花が増えていく。谷汲口駅で降りると、駅を覆うかのような満開の桜に迎えられた。4分後に発車するバスに乗り継ぐ予定だったが、たった4分では写真も満足に撮れない。1時間後のバスでもこのあとの旅程に支障はないので1本見送ることにした。

駅の近くには「撮り鉄」の方たちが三脚を立てて”桜&列車”のベストショットを狙っている。津軽鉄道の芦野公園駅を思い出したが、ここも桜の駅として有名なのだろう。私も周辺を歩きまわって”桜&駅”をカメラに収めていたら、不意に撮り鉄のおじさんに話しかけられた。

「ここの桜、年々悪くなってるよ。」
「そうですか?私には十分きれいに見えますけど」
「あんた、ここ初めて?」
「…。」

毎年、定点観測のようにこの駅の桜を見てきている人にはわかるのかもしれない。言われている通りであるなら、来年、その先とどうなってしまうのか心配である。踏切の警報音が聞こえてきた。10時55分着の大垣行がまもなく現れる。撮り鉄軍団はもちろんのこと、一般の花見客もカメラを取り出してにわかに色めき立つ。私もコンパクトデジカメで撮り鉄参戦。出来栄えは……ま、凡庸ですわ(汗)。


谷汲口駅から谷汲山華厳寺行きのバス
駅前に谷汲山行きのバスが停まっている。谷汲山華厳寺は西国巡礼三十三所の満願成就の寺で桜の名所としても知られているだけに、列車からの乗り換え客で車内は超満員。なんとか体を入れて発車した。
(旧)谷汲駅駅舎
のどかな山村風景が広がっている中、道路と並行して鉄道らしき築堤が延びているのが見えた。名鉄谷汲線の遺構である。谷汲山の一つ手前の谷汲バス停で降りると目の前に谷汲駅の駅舎が現れる。現役かと見紛うくらいに駅舎・ホーム・車両がきれいな姿で残っていたのが嬉しい。入口の駅名の前に小さく (旧) と書いてあるのがご愛嬌です。谷汲線が廃止されたのは2001年のことだから、列車でこの地へ来れなかったのは悔やまれる。

せっかくここまで来たのだから華厳寺を参拝しておきたい。谷汲山バス停からは緩やかな登りの傾斜が続き、実際の距離以上に遠く感じる。そのぶん帰りはラクなのだが、往復するのに40分近くかかってしまった。昼食の時間が無くなったので、参道の茶屋で草餅を買って食した。

12時5分発の揖斐行きバスは5分遅れてやって来た。今度は超満員ではなく、座席が埋まる程度の人数だ。谷汲の集落を通り過ぎてトンネルを抜けると、いきなりつづら折りの峠道を下っていく。平地に降りてしばらくすると本揖斐バス停に到着。広いロータリーになっているが、ここはかつて名鉄揖斐駅があったところだ。残念ながらここには在りし日を偲ばせる遺構は見られなかった。本揖斐から揖斐川町役場を経由し、揖斐川を渡ると養老鉄道の揖斐駅に到着した。

桜の時期は混雑するのが目に見えてますが、でもせっかくここへ来るならば、あの谷汲口駅の満開の桜を見てほしいですね。

三岐鉄道・伊勢治田駅〜三岐鉄道・阿下喜駅
近鉄鈴鹿線・平田町駅〜近鉄内部線・内部駅

投稿情報 【投稿日】 2005/9/17
★情報提供: mits 様

すでに名鉄の揖斐線はない(2005年4月1日廃止)のでこのHPで紹介されている揖斐駅〜黒野駅ルートは使えないですが、このルートは現在も利用できます。バスの本数は少ないものの、今回利用した時間では接続状況は良好です。谷汲では保存されている旧名鉄谷汲駅のホームや車両も時間はわずかでしたが見ることができました。なお、バス時刻はバス会社のHPや市販時刻表で確認できたと思います。樽見鉄道以外はワイド3・3・SUNで乗れます
【追記】 「ワイド3・3・SUNフリーきっぷ」の発売は終了しました。

大垣9:41−(近鉄養老線)→10:05揖斐
近鉄揖斐駅10:10−(名阪近鉄バス)→10:31谷汲双門前
谷汲双門前−(徒歩5分)→谷汲(旧名鉄谷汲駅前)
谷汲10:38 −(名阪近鉄バス)→10:44谷汲口駅
谷汲口10:49−(樽見鉄道)−11:15樽見(→折り返して大垣へ)

データ 【養老鉄道】
2007年10月1日に近畿日本鉄道から養老線を引き継いだ。桑名−揖斐57.5kmを結ぶ、単線電化路線。大垣駅はスイッチバック状になっており、桑名方面と揖斐方面を別系統で運行している。
駅周辺の様子 【谷汲口駅】
周辺に商店は一軒もなかった。

【揖斐駅】
売店等はなかった。

その他の情報
(観光情報)
【西国第三十三番満願霊場 谷汲山華厳寺】
西国巡礼の終着地、谷汲山華厳寺のご案内。桜の名所としても有名です。
http://kegonji.or.jp/

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