クルマなしでフェリーを利用してもいいんです!

山陰本線・夕景 旅の参考書

これは私にとって大当たりだった。乗ってみたいと思っていた航路の乗船記がいくつもあったし、船旅のイロハが丁寧に解説されていて勉強になった。

フェリー活用読本―気軽に楽しむ船旅ガイド フェリー活用読本―気軽に楽しむ船旅ガイド
(2007/08)
谷川 一巳

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『旅にまでスピードを求めてしまい、せっかくの旅が味気ないものになってはいないでしょうか。…(中略)…。たまには「遅いほうがいい」といった発想で、スローな船旅を楽しんでみてはいかがでしょう。』

本書のあとがきの一節である。ローカル線の旅を愛するテツならば共感するところ大であろう。しかし、ローカル線以上にフェリー航路の存続も風前の灯である。東京発着のフェリーは東京~徳島~北九州と東京~志布志~奄美大島~那覇が残っているに過ぎない。そもそも東京のフェリー乗り場がどこにあるのか知っている人はほとんどいないだろう。

四方を海に囲まれた我が国で、これほどまでに水運が衰退してしまっている現実はなにかおかしいと思うが、それを嘆いていても仕方がない。著者が薦める「スローな船旅」は移動のバリエーションをひろげてくれるし、夜行便ならベッドや桟敷席で横になって移動できる。夜行列車が絶滅寸前の今、鉄道だけにこだわらずにフェリーもうまく活用することが旅のテクニックとして必須といえるかもしれない。

本書には鉄道や高速バスとフェリーを乗り継ぐモデルプランも掲載されている。今まで船旅を敬遠していた人たちに少しでも利用してもらいたいという著者の願望を感じた。長距離フェリーだけでなく近距離の航路や国際航路、海外のクルーズ情報まで、船旅情報が満載。入門書としておすすめしたい。

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