地元の大阪近郊区間ではもう何度も大回り乗車をやってきたものの、東京では大回り乗車をやったことがないのがずっと気に掛かっていました。そんな時、2016年11月に東京へ行く機会ができたので、まる一日を割いて東京近郊区間の大回り乗車に挑戦しました。
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東京近郊区間・大回り乗車の予定コース
宿泊先の蒲田を起点として、東京近郊区間のできるだけ最外周をたどるコースを狙います。
蒲田から時計まわりに、東海道線→相模線→八高線→両毛線→水戸線→常磐線→成田線→総武線を経由して、蒲田駅のとなりの大森駅に戻ってくるコースです。
「あれ～、外房線、内房線、京葉線が入ってないジャン！」
と突っ込まれそうですが、景色が見えない日没後の乗車は気が向かないのであえて省略しました。
千葉方面はあらためてトライしたいと思います。
初めての東京近郊区間・大回り乗車レポート！
夜明け前の蒲田駅をスタート
午前4時40分。京浜東北線・蒲田駅近くのビジネスホテルを抜け出して駅へ向かいます。
昨夜からの雨で路面はずぶ濡れですが、雨はすでに上がっていたので傘いらず。
自動券売機で蒲田駅から一駅となりの大森駅まで140円のきっぷを購入。
印字された時刻は午前4時54分です。
東海道を西へ・蒲田→川崎→茅ヶ崎
月曜日の朝とはいえ、さすがにこの時間は閑散としている。
京浜東北線、5:02発の大船行きでまずは川崎駅へ。
川崎駅で東海道線に乗り換え。普通・小田原行きは15両もつないでいる。
茅ヶ崎から相模線で八王子へ
茅ヶ崎駅で相模線に乗り換え。6時になってもあたりはまだ暗いまま。
相模線のほとんどの列車は横浜線と接続する橋本駅止めですが、6時4分発は八王子まで直通します。
少しウトウトしているあいだに空が明るくなっていた。かすかに朝焼けが見える。
閑散としていた車内が、八王子に近づくにつれてすし詰め状態に。椅子に腰かけているのが申し訳ないほどの混み具合です。
と、ここでアクシデント発生！
トイレに行きたい！
急にトイレに行きたくなった。でもこの列車にトイレはない。
いや、もしあったとしても車内を移動なんてできなかったでしょうね。
幸い、八王子駅までもうすぐなのでなんとかガマン。
大混雑の八王子駅で小休止
月曜日の朝のラッシュアワー。ホームは大混雑。
人混みをかき分けてたどり着いたトイレは意外にも空いていました。
八高線を北上・八王子→拝島→高麗川
お目当ての八高線の列車を見送ってしまったので、後続の拝島行きに乗り込みます。
高崎到着が想定より1時間遅れになりますが、仕方ありません。
拝島駅の昇降式ホーム柵。
関西でいうと六甲道駅や高槻駅にあるのと同じタイプですね。黄色のロープに見覚えがあります。
拝島で川越行きに乗車。途中の高麗川を目指します。
東飯能駅で西武池袋線・西武秩父行きの列車と出合います。
八高線と川越線が接続する高麗川駅に到着（8:30）。
次の高崎行きは9:07発。何もないホームで30分ほど待ちぼうけ。
八高線の非電化区間へ・高麗川→高崎
高崎方から入線してきた2両編成のディーゼルカーが、折り返し高崎行きに。
ここからは非電化区間。一気にローカルムードが高まります。
使う予定はなくても、トイレ付きだと安心ですね。
越生駅で東武越生線と接続。
小川町駅では東武東上線と接続します。
今朝の雨がうそのように、きれいな青空が広がっています。
上越新幹線の高架をくぐれば高崎はもうすぐ。
久しぶりの高崎駅で見つけた旧と新
いたるところに「祝・富岡製糸場 世界遺産登録」の文字が。
高崎駅到着。なつかしい顔がダブルで出迎えてくれました。
高崎で熱海の行き先表示を見ることになるとは、時代が変わりました。上野東京ライン。
食が楽しい高崎駅・駅そばと駅弁
時刻はお昼ごはんにはまだ早い11時前ですが、蒲田を出発してからすでに6時間近くが経過しているので休憩を兼ねて食事にします。
食欲をそそる匂いやお店がホーム上やコンコースに点在していて、どれにしようか迷います。
高崎は駅そばの宝庫！
たまたま見つけただけでも三軒の店が開いていました。
駅弁の充実ぶりも目を見張ります。おぎのやの峠の釜めしもここで買えるし。
でも、高崎と言えばやっぱりコレ！
ド定番のだるま弁当を購入。以前、ここで買い損ねたのでリベンジです。
ホームのベンチに腰掛けて「いただきま～す！」
両毛線で東京近郊区間の北辺をたどる・高崎→小山
伊勢崎行きを見送って、11時30分発の小山行きに乗車。
かぼちゃ電車じゃなかったのは残念。
「上州名物からっ風」とはよく言ったもので、今日も強い北風が吹いている。
駅で扉が開くたびに寒風が流れ込む。
この駅名に反応してしまう。
桐生駅にて。「大間々、足尾、間藤方面」
またの機会に乗りたい、わたらせ渓谷鉄道。
平日の昼間ということで、車内はのんびりムード。
冠雪した山が見える。
「みんなで両毛線に乗ろう！！」
大回り乗車だと売上げに貢献しないので申し訳ない。
小山駅のエキナカの充実ぶりがすごい
小山駅のエキナカカフェ「BECK’S COFFEE」
小山駅のエキナカドラッグストア「AINZ&TULPE（アインズ＆トルペ）」
小山駅のエキナカ書店「文教堂」
小山駅のエキナカベーカリー「LITTLE MERMAID」
そしておなじみのコンビニ「NewDays」
東北新幹線の接続駅とはいえ、乗降客数がさほど多くない小山駅でもエキナカが充実していて驚かされた。
大回り乗車には強い味方ですね。
これはJR西日本も見習ってほしいところです。
小山駅のホームにあった「きそば」。歴史あるエキナカ店舗ですね。
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小山で進路変更・小山→赤羽→日暮里→我孫子
只今の時刻は13時30分。次の水戸線・友部行きは30分後の14時03分発。
水戸線に乗り継いで、友部経由で我孫子へ向かうつもりでしたが、待ち時間がもったいないので、4分後に発車の上野東京ライン・伊東行きを選択。
赤羽で京浜東北線に、日暮里で常磐線に乗り換えて我孫子を目指すことにします。
13:34発の伊東行きで赤羽へ。
ロングシートはつまらない。
日暮里駅の「エキュート」を横目に見て常磐線のホームへ。
常磐線の快速で我孫子へ。これも長い15両編成。
団地の向こうに東京スカイツリーが小さく見えます。
夕陽を浴びる成田線・我孫子→成田→千葉
我孫子で成田線に乗り換え。単線の小径ながら、10両編成が走るというアンバランス。
単線なので、途中で何度か交換待ち。
日が傾いてきて、空が黄色く染まります。
夕陽がまぶしい。
空の表情をみるのも楽しい。
「成田駅」の提灯が改札口を見守ります。
成田山新勝寺を参拝せずに通過するのをお許しください。
成田駅に停車中の列車。
16:38発の千葉行きは、なぜかたったの4両編成。案の定、大混雑。
千葉に到着したのは17時を少し過ぎたころ。すでに外は暗くなっています。
新オープンの「ペリエ千葉エキナカ」にまたも驚愕
乗り換えのためにたまたま千葉駅で降りたのですが、改札内が異常にきらびやかなので足を向けてみました。
私が訪れたのは2016年11月28日ですが、その8日前の11月20日に千葉駅がリニューアルしたばかりだったのです。
注目はこれまたエキナカ店舗の「ペリエ千葉エキナカ」。
東京に来てから至る所でエキナカ店舗を見てきたので、そろそろ見慣れてきたところでしたが、それでもここは凄かった！
酒屋「IMADEYA」
カフェ「common cafe」
駅弁屋「踊」
きりがないので写真はこれだけにしておきますが、デパ地下がそのまま駅に引っ越してきたような豊富な品揃えでした。
ただ、お値段もそれなりに高めなので、普段使いはキビシイ気がしました。
千葉から都心へ帰る・千葉→品川→大森
千葉から先は日が暮れてしまったので車窓は真っ暗。
こうなったらひたすらゴールを目指すのみです。
品川で京浜東北線に乗り換えて大森駅に到着。
帰宅ラッシュの人波をかき分けて改札口へ急ぐ。ゴールはすぐそこ！
ここで大事なことに気付く。
JR西日本では自動改札で入退場時間のチェックはないが、JR東日本ではチェックがあるハズ。
試しにきっぷを通したら「ピンポーン！」
やっぱりアウト。
扉が閉じて、有人改札へ行くようにという表示が出た。
女性の係員に「大回りをしてたんですが…」ときっぷを手渡したら、説明を求められることもなく「はい」と一言で通してくれました。
これで本当に最後・大森→蒲田
時刻は18時30分。
朝5時に蒲田駅を出発して13時間半の旅でした。
長かった旅もこれで終わり…ではありません。
蒲田まで帰らなければいけませんからね。
大森駅で140円のきっぷを買って一駅乗車。
無事ホテルへと帰り着きました。
東京近郊区間・大回り乗車をやってみた感想
豊富なコース選択が可能
大阪近郊区間と比べると、エリアの広さと選べる経路の多さが段違いで、大回り乗車を楽しむ幅が非常に大きいと感じました。
山手線、武蔵野線とその外側を環状につなぐ複数の路線と、東京都心から放射状に延びる路線が複数あるため、それらを組み合わせれば数千通りものコースが選べるのではないでしょうか。
ある意味、私が関東に住んでなくてよかったかもしれません。
東京近郊区間の大回り乗車のコースを考え出したら、夜も寝られなくなりそうだから(笑)
エキナカ店舗がますます充実・大回り乗車にも追い風
大阪近郊区間では、改札内に駅そば・キオスク・コンビニがないことが普通なので、JR東日本のエキナカの充実ぶりには驚くばかりでした。
逆に言うと、関東在住の方はいつでも気軽に大回り乗車を楽しめる環境にいるということですね。
