接続駅名 近鉄・あべの橋/なんば/京都駅 ←→ JR須賀川/郡山/福島駅
おすすめ度 (気が向けばどうぞ!)
利用しやすさ すぐに満席になるため早めの予約が必要。
地図 郡山駅付近> Mapionの地図を開く

接続交通手段

時刻表
・高速バス(近鉄バス・福島交通共同運行)
運賃 なんば〜福島:\12,740、京都〜郡山:\11,420

高速バスの空席照会・予約は、コンビニ決済なら発車オーライネット、クレジットカード決済ならバスぷらざ(日本旅行のサイト・旅ぷらざ内)が便利です。

訪問日 2002年12月28日(京都駅から郡山駅まで乗車)

京都2144発−(近鉄バス)→郡山715着/735発−(2123M)→福島826着・・・

乗車記

鉄道の夜行列車の衰退が著しい昨今にあって、夜行高速バスが盛況だという記事を何度か目にしている。夜行高速バスを利用するメリットは、運賃が割安なことと夜行列車が結んでいない路線が豊富なことです。今回私が利用した大阪〜福島便もそうですが、大阪発着便に限ってみても、仙台、山形、いわき、水戸、甲府、萩、宇和島など行先のバリエーションが多彩です。これもひとえに高速道路網が充実してきたことと、不況の影響で運賃の安い高速バスが利用者に支持されているからなのでしょう。

私も夜行高速バスに乗ってみたいと思っていたのですが、どうしても鉄道にこだわってしまうため、一度も利用したことがありませんでした。そんななか、2002年の年末に青春18きっぷで東北旅行を計画したときに、日程と予算の兼ね合いから往路(京都→郡山)の移動をバスにすることにしました。利用してみて初めてわかったことなどをご報告いたします。

高速バスの予約は運行しているバス会社の予約センターなどに電話をするのが一般的ですが、Webでの予約も可能です。発車オーライネットでは全国の高速バスの空席照会および会員登録すると予約ができます。発券はコンビニ(ローソン、ファミリーマート)の情報端末で受けることが出来ます。私もこの方法で購入したのですが、受け取ったチケットに「高速専用車ではありません」と記載されていたのが気になった。一体どんなバスなのだろうか?

乗車当日。発車時刻の20分ほど前に京都駅八条口に到着した。定期バスのほかにスキーツアーのバスの発着が多いようで、バス乗り場のあたりは出発を待つ人達の熱気に包まれていた。バス停のそばにあるコンビニは大盛況だった。私も「夜中に空腹になったら大変!」と、おにぎりや菓子、そして寝酒のビールを買いこんだ。そうこうしている間にも、バスが入れ替わり立ちかわり出入りしている。私が乗る福島行きの10分前に、仙台行きのバスが4台も連なってやって来た。正月休みということで増車しているようです。そしていよいよ福島行きのバスが到着。こちらは3台でした。1号車は2階建てで、続く2台はハイデッカータイプの車両でした。私の指定席は最後尾の3号車でした。車体下部の荷物室に荷物を預けることができますが、翌朝、もしも到着が遅れて列車への乗り継ぎ時間がタイトになった場合を想像すると、預けないほうがいいかと思い、荷物を抱えて車内に乗り込むことにした。でも、後でそれは失敗だったと思い知った。

入り口で乗務員にチケットを見せると「ちょっとお待ちください」といって車内に入ってしまった。どうやら「二重発券」があったらしく、私と席がかぶってしまった人に説明をして別の号車に移ってもらうことになった。私が悪いわけではないけれど、なんだか申し訳ない気持ちになった。とりあえず空席があって良かったと思う。車内は普通の4列シートで私の席は左側窓側の最前列だった。網棚に荷物を上げようと思ったらスペースが無くて足元に荷物を置かざるをえなくなった。もともと足元は狭く、隣の席との間隔も無いに等しいので、足のやり場に困るほどだった。

京都駅八条口を出発したところで乗務員から次のような説明があった。
「乗務員(運転手)は2名乗務しており、途中で交代します。バスは京都東インターチェンジから名神高速道路に入り東北自動車道の須賀川インターチェンジ経由で須賀川駅へ向かいます。午後10時になったら消灯しますのでカーテンを全て閉めてください。途中、伊吹パーキングエリアで休憩します。それ以外は運転手交代のための停車はしますが休憩のための降車はできません。」
・・・という内容だった。定期的にトイレ休憩があるものと思っていたので驚いた。車内後部にトイレはあるものの、隣の席の人を起こさなければ通路に出られない上に、消灯した車内を歩いて移動するのは気を遣う。実質的に車内のトイレは「緊急時」にしか利用できない。トイレに行くチャンスは伊吹PAしかないと思い、あわててビールを飲み干した。

名神高速道路に入るとすぐ消灯時間になった。窓側のカーテンだけでなく、運転席と客席の間にもカーテンが張られて完全に目隠し状態になった。カーテンの隙間から外を眺めても夜中では何も見えるわけが無い。鉄道ならば通りすぎる駅の駅名板を見てどこを走っているのか知ることが出来ますが、高速道路では横の窓からインターチェンジやサービスエリアの標識を捉えることができない(正面方向でないと見えない)ので、本当に目隠しされて連れて行かれるような気分になった。

1時間ほどで、最初で最後の休憩所となる伊吹パーキングエリアに到着した。3台のバスの乗客が一斉にトイレに駆け込む。バスは当然禁煙なので、愛煙家の方は早速一服している。でも、わずか10分間の停車なのでなんとも気ぜわしい。バスは鉄道と比べて拘束感が強い気がする。

伊吹PAを出発すると、後は目的地まで寝て過ごすしかない。が、慣れないせいか全然眠れない。「早く眠らなければ・・・」と思えば思うほどプレッシャーを感じて眠ることができない。バスのエンジン音や揺れはほとんど気にならなかったのだが、足元が窮屈で寝やすい姿勢をとれないし、暖房が効き過ぎていて汗ばんでくるし、ちっとも快適ではない。眠りにつきかけたら運転手交代の停車で目が覚めたりしてほとんど寝られなかった。少しは眠ったのだろうけれど、ものすごく長い夜に感じられた。

いつのまにか意識が薄れていたようで、ふと気付くと須賀川ICの料金所に入ろうとしていた。カーテンを開けると外はすでに明るくなっていた。ところどころ雪が積もっているのが見えて、東北にやって来たことを実感する。一般道路に下りたところで朝一番の乗務員のアナウンスがあり、須賀川で下車する人へ準備を促す。須賀川で降りる人がどれくらいいるのか見ていたら、5人ほど下車していった。

そこから20分ほどで郡山駅前に定刻通り到着。大阪からの3台のバスで一夜を共にした人達とここでお別れ。バスはさらに福島へ向けてラストスパートです。下車後、まっすぐトイレへ駆け込んだことは言うまでも無いでしょう。正直に申し上げて私はバス旅はしばらく遠慮したい気分ですが、値段の安さなどメリットもありますから、よく吟味してご利用なさってください。

データ 特になし
駅周辺の様子 特になし
その他の情報
(観光情報)
特になし