接続駅名 難波駅=京都駅 ←→ 長野電鉄・長野駅=須坂駅=湯田中駅
おすすめ度 ★★ (おすすめ!)
利用しやすさ 関西からの長野電鉄遠征に最適。
地図 湯田中駅付近> Mapionの地図を開く
接続交通手段

時刻表

・高速バス(南海バス・長野電鉄バス共同運行)
湊町/難波〜湯田中、運賃:\6,900(往復 \11,600)、所要:約10時間15分、1日1往復運行。

【南海バス株式会社】
http://www.nankaibus.jp/

【長野電鉄ホームページ】
http://www.nagaden-net.co.jp/

高速バスの空席照会・予約は、コンビニ決済なら発車オーライネット、クレジットカード決済ならバスぷらざ(日本旅行のサイト・旅ぷらざ内)が便利です。

訪問日 【往路】 2011年11月 4日(京都駅八条口から湯田中駅まで乗車)
京都駅八条口2230発−(南海バス)→湯田中駅0728着/0820発−(長野電鉄長野線)→須坂0857着/0925発−(長野電鉄屋代線)→屋代1002着…

【復路】 2011年11月 5日(湯田中駅から京都駅八条口まで乗車)
…善光寺下1725着−(徒歩・善光寺詣り)→権堂1813発−(長野電鉄長野線)→長野1817着/1844発−(長野電鉄長野線)→湯田中駅1852着/2050発−(南海バス)→京都駅八条口0549着
乗車記

湯田中行き南海バス
一筆書き乗車を好む管理人としては珍しい往復乗車記である。


【往路】
2011年11月4日、金曜日。仕事を定時で終えてさっさと帰宅。夕食と身支度を手短に整えて京都駅へ向かう。平日が終わる前に休日モードに入れるのが夜行のいいところだ。

湊町バスターミナルから南海なんば高速バスターミナルを経由して長野・湯田中へ向かう高速バスは、途中、高速京田辺と京都駅八条口でも乗車扱いがある。湊町出発は21時15分なので仕事が終わってから駆け付けるには時間がタイトだが、京都駅八条口なら22時35分発だから多少といえども時間を稼げる。職場や住んでいる場所にもよるだろうが、私の住所からは京都のほうが近いので京都からの乗車が好都合だった。


休日前夜の京都駅八条口1階バス乗り場は出発を待つ人たちでにぎわっていた。ひとくちに八条口といってもバス乗り場は一つではない。私が乗る湯田中行は道路を隔てた向こう側、新都ホテル前にバス停がある。ただし専用の駐車スペースがあるわけではなくポールが一本立っているだけだ。ちょうど一本前の22時15分発・秋葉原・成田経由銚子行きの改札をしていたので場所はすぐにわかった。少し時間があったので向かいに見えたコンビニへ走って缶ビールとつまみを調達した。

22時28分。バス停に戻るともう湯田中行きが停まっていた。手荷物はリュック一つなのでトランクに預けず車内に持ち込む。席は3列シートの真ん中・3B。窓際じゃないのは残念だが、側面の窓は遮光カーテンでしっかり目隠しされている。見たところ乗客は20名ほど。この車両は29席あるから乗車率70%くらいだ。エンジンとトイレが近い後方が空席になっていた。

定刻22時35分に発車すると、運転席上に格納されていたモニターが降りて案内ビデオが流された。続けて運転手からの挨拶と名神高速道路・草津パーキングエリアで一回だけ休憩することを告げられた。「プシュッ!」 静かな車内に缶ビールを開く音が響いた。つまみにあられを選んだのは失敗だった。ガリゴリ噛む音を気にしながらの晩酌は開放感を楽しむどころではない。

23時になる頃に草津PA到着。京都駅を出てわずか20分で休憩とはあまりに短いが、難波からだとすでに1時間半が経過しているし早めに安眠モードにするための配慮でもあろう。車内にトイレはあるが、「やっぱりトイレ行っとこう」。席に戻るとリクライニングをいっぱいまで倒して寝床づくり。思った以上に深く倒れたのでびっくりした。足先も前席下に突っ込めるので窮屈さはない。車内は暑くも寒くもないが、備え付けのブランケットで体を包んだ。運転席後ろのカーテンも閉じられて消灯となった。「よし、これなら寝れる!」

…そんな期待とは裏腹に、久しぶりの旅行で興奮しているのかいっこうに入眠しない。眠りたいのに眠れない葛藤が長く続いたが、それでも少しは寝たのだろう。ワケのわからない夢を何本か見た気がする。1時間おきくらいに時計を見た気もする。つまり眠りは浅かったようだ。

朝の高速バス車内
「おはようございます。もう間もなく長野インター前到着です。」

車内放送でハッとして目が覚めた。時計を見ると5時55分。ほどなくしてバスが停車し、2人が降りて行った。前方のカーテンが開いてようやく眺望を得た。6時20分、遅延なく長野駅前に到着。ここでほとんどの客が降りてしまうのでは?と思ったが、7人が降車しただけでなお半数が車内にとどまる。

須坂駅で3人降車。ここで降りれば7時11分発の屋代行に乗れるが、湯田中までバスを乗り通すことにする。須坂は蔵の街として有名で、沿道には年季を感じさせる土蔵や、蔵を模した新しい建物も目に付く。車内の乗客がまばらになってきたので窓際の席に移ってカーテンを開けてみる。晴れていると思ったら朝霧が白く反射している。視界の届く範囲はブドウだろうか?果樹園が広がっている。

湯田中駅到着直後のバスと朝市
小布施は駅前ではなく国道403号線上にバス停がある。ここでも3人が下車。アップルシティ中野も国道292号線上にあり、信州中野駅から遠く離れている。いつの間にか霧が晴れて遠方の山々が近づいてきた。志賀高原へと続く通称オリンピック道路を快走していたのもわずかな時間だった。高架道路を降りて夜間瀬川を渡ると湯田中の旅館街に入った。細い急な坂道を登った先に湯田中駅が見えた。

終点で降りたのは私を含めて3人。ハイシーズンではないからこの人数でも悪くはないのかもしれない。バスの外は空気が一段と冷えていた。駅前広場の一隅で朝市が開かれていた。見た目にも新鮮そうな野菜が並べられていたが、バスを降りてすぐに買えるものはなく、目で楽しむしかなかった。

熊の湯・硯川行きの路線バス
長旅を終えたバスが車庫に引き上げた後、熊の湯・硯川行きの路線バスが現れた。志賀高原の玄関口として今も機能しているのがうれしい。この他に白根火山行きもあり、バスを乗り継いで草津温泉や万座・鹿沢口駅へつなぐことも可能である。ただし冬季運休となるのでご注意を!

【復路】
長野電鉄屋代線の惜別乗車を終えて、19時52分着の普通列車で湯田中へ戻ってきた。本日最後のイベントは駅に隣接する日帰り温泉「楓の湯」で旅塵を洗い流すこと。時間もないことだしサクッと入っちゃいましょう! …「熱っ!」。かなり熱めのお湯で、足先から肩まで浸かるのに時間を要したが、一度身を沈めるとその熱さも快感になる。けれど5分が限界でした。

畳敷きの休憩室の窓の向こうは駅のホーム。湯上がりにまったりしながら出入りする列車を間近に眺められるなんて、そのスジの人にはたまらない贅沢だろう。外に出ると、20時30分着のB特急「スノーモンキー」が入線してきた。今回この新型車両には乗りそびれたが、ここで遭遇できただけでもよかったことにしよう。

照明が美しい湯田中駅
夕刻から降り出した雨は一休み。傘を閉じて駅のほうへ歩いていくと、駅の建物や看板に明かりが灯っているのが幻想的なイルミネーションのように見えた。人の気配がない駅前に一人佇んでいると現実世界から切り離されたような不思議な気分になった。

湯田中発なんば行き高速バス
奥の駐車場で「回送」の電光表示を出して待機していたバスがゆっくりと移動してきた。降りてきた運転手は昨夜とおなじ人だった(…連夜のお勤めご苦労様です)。私のほかに2名の客を乗せて出発。今夜の座席は左側最前列の1A。昼行便なら前方の眺望を満喫できる「かぶりつき」席だが、夜行便だとカーテンで目隠しされてしまうし、それより困るのは前席がなくてカウンターの壁になっているので足先を伸ばせないことだ。


小布施で1人乗車。須坂駅に立ち寄るが待つ客はおらずすぐに発車。その直後に屋代線の踏切を渡った。私にとってはこれで見納めだ。長野駅前で6人が乗車。長野インター前では乗車がなかったので今宵の京都・なんば行きのお客は10名。ちょっと寂しい乗車率だった。高速道路に入ってウトウトしかけたところで姨捨サービスエリアに到着。スキーシーズンは夜でも混雑しているこのSAも、今は駐車している車もまばらで無人駅のようにひっそりしている。トイレへ降りたついでに善光寺平の夜景を拝んでおいた。

席に戻って寝仕度しようとしたが、足下の狭さに改めて閉口した。これを一晩我慢するのはツライ…。発車直前に思い切って運転手さんに「足下が狭いので席を替わってもいいですか?」とたずねたら、「それでしたら…」と後方の席番を案内してくれた。すいててよかった。エンジンに近づいたせいで音や振動が若干大きく感じられたが、それはあくまで前席と比較してという意味で、絶対値としてはまったく気にならないレベルだ。さすがに旅の疲れが溜まっていたのだろう。姨捨を出発後、10分も経たないうちに眠ってしまった。

京都駅八条口に到着した高速バス
およそ2時間間隔で、運転手休憩の停車のたびに目が覚めた。といってもすぐまた眠りに戻れたので往路に比べれば格段によく眠れた。

「おはようございます。まもなく京都駅八条口に到着します。」
マイクの声に起こされた。

5時45分。まだ夜の闇につつまれた京都駅に定刻通り到着。31時間前に同じバスに乗り込んだ場所へ帰ってきた。バスはさらに難波へ向けて走る。最終到着地・南海なんば高速バスターミナルには7時5分の到着予定である。



信越本線・長野駅〜長野電鉄屋代線・松代駅
しなの鉄道・軽井沢駅〜吾妻線・万座鹿沢口駅
信越本線・横川駅〜しなの鉄道・軽井沢駅

データ (省略)
駅周辺の様子 【湯田中駅】
本文参照
その他の情報
(観光情報)
【町営湯田中温泉 楓の湯】
湯田中駅に隣接してある日帰り温泉「楓の湯」は山ノ内町の町営施設です。山ノ内町ホームページにリンクがあります。
http://www.town.yamanouchi.nagano.jp/


【信州湯田中温泉観光協会公式サイト】
http://yudanaka-onsen.info/

九州瀬戸内海四国中国近畿北陸東海関東・甲信越北関東東北北海道
大阪名古屋東京近郊高速バスフェリー
ミニ情報西日本中日本東日本